プラチナマップ、生成AIと「地図」をつなぐMCPを提供開始
AIが地理情報を理解。ChatGPTなどの生成AIがPOIデータを活用可能に
ボールドライト株式会社(代表取締役:宮本章弘)は、同社が提供するデジタルマップ・プラットフォーム「プラチナマップ(Platinumaps)」において、生成AIによる地図データへのアクセス制限を解決するため、プラチナマップに登録されたPOI(Point of Interest)データ(観光スポット、店舗等、登録情報)を直接参照可能にした新機能「プラチナマップMCP」を開発し、2025年10月29日(水)より提供開始しました。 これにより、従来個別に存在していた観光協会・商業施設・自治体などが登録する地図データが、ChatGPT をはじめとしたAIエージェントや大規模言語モデル(LLM)の知性と結びつき、「地理情報を理解したAI」による、現実世界により即したリアルな提案が可能になります。
AIが「地図」を読み、「現実世界」を理解可能に
ユーザーが生成AIから情報を取得する機会は急増している一方、これまでの生成AIは膨大な知識を持ちながらも、「地図データ」へのアクセスが制限されており、現実の地理的文脈を理解して、実在する地点・施設と正確に結びつけた“リアルな提案”を行うことが困難でした。 プラチナマップMCPは、この問題を解決するために設計された「地理情報インターフェース」です。「AIが地図を理解し、人間が会話で自然に使う言葉(自然言語)や文脈へと変換する情報基盤」へと進化させました。
生成AIが「場所」を単なる文字列ではなく現実空間の構造として認識できるようになり、ユーザーの質問に基づき、より正確でリアルタイムなレコメンドや会話型ナビゲーションを実現します。
POIグラウンディングの実現
プラチナマップMCPは、地図上のPOIをAIが理解・応答生成に利用できる形式に変換し、自然言語による検索や対話とリアルな位置情報を結びつけます。 主な技術要素は以下の通りです。
1. POIメタデータ変換エンジン
施設名・カテゴリ・営業時間・タグなどの情報を構造化し、AIモデルが自然言語入力から正確に該当POIを推定できるように最適化
2. セマンティック検索と文脈参照
AIが文脈(季節、時間帯、目的)を理解し、関連するPOIを推論的に抽出
3. リアルタイムAPIブリッジ(MCP API)
ChatGPTやClaude、Geminiなど複数AI間での一貫した応答が可能 (外部LLMからの問い合わせをMCPプロトコルで受信し、POIの最新データを即時返答)
4. アクセスコントロールとセキュリティ
公開・限定・内部向けなど、施設運営者の運用ポリシーに基づく柔軟なデータ制御を実装
利用シナリオ:AIが街と会話する未来
プラチナマップMCPは、観光、商業、公共のあらゆる場面で新しい対話体験を生み出します 。例えば以下のようなシーンでの活用が考えられます。
観光協会・DMO作成による観光マップ
例:ChatGPTに「秋の夜に楽しめる温泉を教えて」と話しかけると、観光協会が登録したマップデータを基に該当地域の夜間営業温泉とライトアップ情報を提案
商業施設・モール作成による館内フロアマップ
例:AIコンシェルジュが、店舗情報・クーポン・イベント情報をリアルタイムで案内
自治体・文化施設作成によるインバウンド向けマップ
例:インバウンド向けに、AIが文化財の解説や交通案内を多言語で提供
AI時代の新しいインフラへ
MCP対応によって、施設運営者や自治体は次のような価値が新たに得られます。
1. AIによる自動案内・接客の実現:施設内の最新情報や混雑状況などをAIが自動応答
2. データ流通の拡張:限定的だった地図データを、AIを介して世界中のユーザーへ解放
3. AIマーケティングとの統合:質問や行動傾向をAIが解析し、需要予測やサービス改善
今後の展開
今後、ボールドライトは、プラチナマップMCPを中核に「AI × 地図 × 体験」を統合した都市インテリジェンス基盤を構築していきます。 プラチナラリー(AIスタンプラリー)やメタマップ(施設ナビゲーションプラットフォーム)とも連携し、AIが観光・施設・都市を「自ら理解し提案する」新しいUXを実現し、AI時代の「情報の新しい流通構造」を創出します。

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