日本初、グラフィックフロアマップを使った施設内デジタルスタンプラリー! 新商品紹介会場内でアンケート形式のラリーを実施


はじめに

新しい商品や見たことのない商品との出会いを提供する「体験型ストア」を展開するシリコンバレー発のスタートアップ、b8ta Japan(ベータ・ジャパン)様。有名テック企業の製品から、スタートアップ企業で生まれたばかりのβ(ベータ)テスト中の製品まで、今までの小売店では体験できない最先端製品から日用品まで、店内所狭しと商品が並んでいます。
今回、b8ta Japan様初のポップストアでプラチナラリー(プラチナマップ スタンプラリー機能)を導入された背景や効果、今後の展望について、新店プロジェクト担当の堀切様にお話を伺いました。

FUKUOKA SMART EAST

プラチナラリー(Platinumaps スタンプラリー機能)の導入に至った背景

- デジタルスタンプラリーシステムの導入背景について、教えていただけますか?

b8ta Japanでは現在有楽町と新宿に常設店を構え、様々なメーカー様の新商品を体験いただける場を設けています。私たちのクライアントである出品企業様は法人個人問わず、世の中に「発見・体験」してほしいと考える製品やサービスをお持ちの方がメインです。一般の方に気軽に商品を実際に触ってもらったり、食べたり飲んだりしていただき、出品企業様にお客様の反応をフィードバックしています。

b8ta JAPAN 堀切様
b8ta JAPAN 堀切様

これまでは常設2店舗を運営する上で、出品企業様にデータをフィードバックするためにカメラによるお客様の行動データ分析をしていました。たとえば棚の前を通りすぎたか、興味をもって立ち止まったか、接客スタッフであるb8ta Testerと話したかなどの定量データの取得です。また、自社開発したシステムを通して、お客様からの感想や、気になったご意見など定性的なフィードバックもお届けすることも可能です。

定量データの取得はもちろん、日本ではユーザーの声を重視される出品企業様はそれ以上に多く、チャットシステムによる声の拾い上げは、b8ta Testerの介入によりサービスの質を担保できるものの、同じようなデータになってしまうことが課題の1つでした。

この課題を払拭するため、b8ta Japanとして国内初のポップアップストア実施が決定した際、短期間のイベントでは特に効率的にユーザーの声を集める方法が必要と考え、あえてカメラを使用せず、よりアンケートに比重を置く事にしました。

一方で、ご来場されるお客様にとっては、何度もアンケートに答えるというのはやや退屈な作業です。そこで、商品を体験してアンケートに答え、集めたスタンプがノベルティと交換できる、というゲーム性を持たせることにしました。来場者であるお客様は楽しみながら展示ブースを回遊でき、同時に出品企業様には収集したアンケートデータを提供することが可能になると考えました。このような経緯で、屋内でも実施可能な、アンケート型のデジタルスタンプラリー構築システムを探し始めることになりました。

- なぜ、プラチナラリーをお選び頂けたのでしょうか?

まず、アンケート型のデジタルスタンプラリー構築システムを探し始めたところ、なかなか既存サービスでぴったりとイメージにはまるものがありませんでした。アンケートに特化した会社はあるものの、デジタルのスタンプラリーの開発は難しく、またスタンプラリーのサービスを提供している会社でも、屋内のスタンプラリーを想定したUIが用意されていない事も分かりました。

そこで、様々なデジタルスタンプラリー構築システムの中でも特にUIが秀逸だった「プラチナラリー」にお話を伺ったところ、スピード、やりたいことへの提案力が大変高く、コスト面も抑えられることが分かり、b8ta Japan向けにカスタマイズしたスタンプラリーを作って頂くことになりました。

スタンプラリーメインページとアンケート画面
スタンプラリーメインページとアンケート画面

- 今回のスタンプラリーに関する施策はどのようなものだったのでしょうか?

今回のポップアップストアは、テストマーケティングのしやすいコンパクトシティである福岡市内にて、デパートや複合型商業施設等、来場層が少しずつ異なる3会場で、それぞれ約20の新商品をお試しいただくというものでした。ご来場いただいたお客さまが商品を試し、QRコードを読み込むと各製品向けにカスタマイズされたアンケートが表示され、完了後にスタンプを取得できます。そのスタンプ獲得数に応じてノベルティと交換できるようにしようと考えました。

具体的な施策は3つです。

フロアマップをグラフィック作成
フロアマップをグラフィック作成

1つ目は、会場フロアマップの作成です。施設内に設置したポップストアの各ブースでスタンプ獲得とアンケート回収をするためには、各ブースを一つのスポットとして表現する必要があり、このため、ブースごとのフロアマップをグラフィックで作成しました。プラチナラリーでは通常のマップ基盤上にフロアマップを重ねることができたため、スクラッチ開発することなく、グラフィックを作成して重ねるだけで、プラチナラリーの機能をそのまま利用することができました。 デジタルフロアマップを活用した施設内のスタンプラリーは今回の試みが日本初となりましたが、スクラッチ開発不要でスタートできる屋内のスンプラリーは他にもニーズが多くあるように思います。

各商品の前にスタンプ獲得用QRコードを設置
各商品の前にスタンプ獲得用QRコードを設置

2つ目は、スタンプ取得ごとにアンケートを表示するカスタマイズです。b8ta Japanでは商品の販売をしない分(通常店舗では販売も行っています)、体験頂いた数が主なKPIになります。コロナ禍で多くの方のご来場が難しい中では一人当たりになるべく多く体験していただき、アンケートへ誘導するため、各商品の前にスタンプラリー用のQRコードを置き、商品をお試しいただいたらQRコードを案内するというオペレーションを実施しました。

ブース(スポット)ごとのアンケート
ブース(展示)ごとのアンケート

最後に、アンケートは各ブース(展示)で異なるものを表示できるよう、カスタマイズしました。新商品のタイプは多岐にわたり、出展企業様が取得したい情報は異なるため、テンプレートを用意し、中のカスタマイズを可能としました。アンケートのカスタマイズは出展企業様に大変喜ばれ「アンケート調査会社等に依頼するよりも、ユーザーの実体験に紐づいたリアルな感想は、とても価値があった」という嬉しいお言葉を頂きました。

導入後に生まれた効果

- プラチナラリー導入後、どのような効果が出ていますか?

ポップストア開催期間は緊急事態宣言も発令され、オペレーションに十分配慮する必要がありました。またポップストア自体が当社はじめての試みでもあった中で、プラチナラリーを活用したおかげで、効率良く想定より多くのアンケートを回収することが出来ました。

また開催期間中から重宝したのは、リアルタイム反映されるダッシュボードです。デイリーで見て日々のアンケート回答状況を確認し、収集数を上げるためのアクションを瞬時に取る事ができました。

ダッシュボードで、リアルタイムのデータを確認※実際のデータとは異なります
ダッシュボードで、リアルタイムのデータを確認 ※実際のデータとは異なります

定量データがすぐにレポートされること、特に詳細な属性データが分かること、出展企業様ごとに異なるアンケート内容をラジオボタン型のアンケートで効率よくご回答頂けたことなどで、新しいデータの取得の方法になり得ると感じました。

- 社内外からの評価・評判はいかがでしょうか?

施設内をグラフィックで表したフロアマップはUIが良く、常設店舗にも応用できるのではないかとの声があがっています。

また、スタッフの会話では出展企業様によって聞きたいアンケート内容が違うことに対応するのが難しいのですが、プラチナラリーであればシステム上ですべて対応でき、またお客様からの直接の声であることからネガティブなご意見や懸念点も対面よりずっとお聞きしやすく、マーケティングに活用いただきやすいとの声もありました。

プラチナラリーの活用で今後目指していきたいこと

- 今後取り組んでいきたいと考えていることはございますか?

b8ta Japanは新商品のテストマーケティングにおけるプラットフォーマーとして、たとえば製品群ごとのデータ活用等、より詳細なデータ分析を目指しており、今後は常設店舗でのプラチナラリー活用も視野に入れています。

特に再来店率が上がるような仕組みも取り入れたいと思っており、たとえば来店の度にポイントを獲得し、ポイント数分を消費してノベルティと交換するような消費型のポイント利用方式も検討しています。

オンラインでの購入が当たり前になった現在でも、「買う前に試してみてから考えたい」という消費者の気持ちと、「買った後に違ったと思われない様、じっくりと試してほしい」という出品企業様のニーズは今後もなくならないと考えています。新しい購入体験を創出できるよう、今後も「発見・体験」の楽しさ・素晴らしさを伝えられる様、仕組み作りを続けていきたいと考えています。

b8ta JAPAN 堀切様
b8ta JAPAN 堀切様

お客様も楽しみながらご回答頂き、かつ詳細なアンケートを回収できたプラチナラリーは、b8ta Japanが提供する体験という楽しさの価値を向上させるとともに、実地でのマーケティングにフィットした画期的なシステムでした。頻繁に機能アップデートされるため、今後の機能拡充も楽しみにし、取り入れていきたいと思います。


b8ta Japan情報

公式サイト

https://b8ta.jp/

b8ta Pop-Up Store Fukuoka 2021 スタンプラリー

https://b8ta.jp/pages/popup-fukuoka2021_stampralley