インバウンド向けドライブマップで、西九州の周遊ルートと見所をPR!コロナ禍では近隣旅行者のためのマイクロツーリズムマップとしての役割にも期待
はじめに
佐世保市及び周辺地域との緊密な連携のもとに観光客やコンベンションの誘致を行う公益財団法人佐世保観光コンベンション協会様。国際・国内観光の振興を進める同協会観光プロモーション部長に、プラチナマップを導入された背景や、今後の展望についてお話を伺いました。
Platinumapsの導入に至った背景
- デジタルマップソリューションの導入背景について、教えていただけますか?
西九州させぼ広域都市圏での周遊観光を主にインバウンドへ効果的にPRする手段として考えました。旅マエと旅ナカの両方でデジタルマップを見て貰い、周遊旅行を楽しんでもらいたいと思っています。
佐世保市など西九州にはもともと台湾、香港、韓国からのインバウンド旅行者が大変多く、広く西九州地域を周遊してもらうためには空港到着後にレンタカーを借りてドライブする形がもっとも便利です。西九州させぼ広域都市圏では2019年から、インバウンドに地域を周遊してもらうための情報発信を始めました。2020年度はドライブルートや観光情報を紹介するWEBサイト「Drive Japan West Kyusyu」を立ち上げることになり、サイト内で利用するデジタルマップを探し始めました。
今回、デジタルマップを中心とするWEBサイトで観光情報を紹介し、別途同内容の印刷物は制作しませんでした。当協会でも観光マップを含む多くの印刷物による情報発信を行っていますが、印刷コストがかかるだけでなく、印刷後の内容変更が難しく、多言語展開すると在庫管理も設置も大変でした。
印刷した地図やパンフレットは主に佐世保駅構内にある観光情報センターに設置し、センターではスタッフがご要望に沿って具体的にご案内しますのでぜひご活用頂けたらと思いますが、地図を手に取れるのが現地着後(=タビナカ)に限定されてしまうのは勿体無いとも感じていました。これに対してデジタルであれば、タビマエでもタビナカでも情報が取得できることがメリットです。
SDGsの観点からも今後印刷物を減らしたいという想いもあり、今回はデジタルのみに特化することを決めました。
公益財団法人佐世保観光コンベンション協会様 観光プロモーション部長 下澤様
現在のコロナ禍のもとでは国内旅行者がメインとはなりますが、アフターコロナを見据え、インバウンドへのPRを途切らせないよう情報発信を続けています。
- なぜ、プラチナマップをお選び頂けたのでしょうか?
当初はGoogleのマイマップを利用しようと考えていましたが、広域で観光・飲食施設も多いことから、アイコンをプロットするだけでは地図がピンだらけになってしまい、結局何があるのか分からないという問題がありました。
もっと地図上で綺麗に分かりやすく伝えられるソリューションはないかと調べていたところ、出会ったのがプラチナマップです。デモを拝見し地図上に表示したい情報を整理して視覚的にわかりやすく綺麗に表示できる点が大変画期的だと思いました。
予定していたドライブルートや見どころスポットの表現が大変簡単で自由度も高く、調べた中では他にこのようなソリューションはありませんでした。
WEBサイト「Drive Japan West Kyusyu」に組み込んだドライブマップ(SP版)
インバウンドには特にハードルの高いアプリのインストールも不要で、WEBブラウザだけで全機能が利用可能なため、実際の利用につながりやすいと感じ、すぐに導入を決定しました。
インバウンド対策のための、多言語対応
結果、非常に洗練されたマップが出来、大変満足しています。
- 今回のマップに関する施策はどのようなものだったのでしょうか?
これまで広域連携の12市町では各市町で観光PRをしてきましたが、インバウンド向けのPRは協力して行うのが合理的であることから12市町共同でPRをすることになりました。旅行者が西九州地域を楽しく周遊するために2つの「おすすめ」を示しました。
1つ目は空港・駅を起点とした「周遊ドライブ5コース」です。インバウンドの観光スタートは、福岡空港、長崎空港、佐賀空港、佐世保駅になります。そのため各空港でレンタカーを借りて出発・帰着できるおすすめコースを作成しました。
空港発着起点の「周遊ドライブ5コース」
特に利用の多い福岡空港では、北回りと南回りを用意しました。
福岡空港発着のおすすめドライブルート(北回り)と見所
各コースは「本土最西端の絶景と史跡に触れるコース」、「西海のパノラマビューと遊び・文化を堪能するコース」、「テーマパークと西海の歴史文化を体験するコース」など各コースの特徴がわかるようにテーマを決めました。
「おすすめ20区間」を表示。コース上の絶景を動画でチェックも可能に
2つ目は美しい風景でドライブを楽しめる「おすすめ20区間」です。12の市町の皆さまがそれぞれの地域で自信をもってすすめるドライブ区間です。地元の方しか知らないような、区間や沿線のおすすめスポットも紹介しています。コースと一緒に飲食店や景観スポットが一眼でわかるため、知らなかったら通りすぎてしまいそうなスポットや、少し寄り道すれば行けるスポットもあますことなく紹介できました。 また、特に絶景のドライブ区間には動画を組み込んで臨場感が伝わるようにしましたので、実際に旅行に来られなくても楽しんでいただけるコンテンツになったと思います。
各スポットへは「案内を開始」で現在地からの経路案内に連動
マップ上で行きたいスポットを見つけたら、スマホ・タブレットで「案内を開始」をタップするだけで、現在地から施設へのルート案内も可能です。景観スポットは特に住所がないため、迷ってしまうことも多いですが、プラチナマップは経度緯度でどんな場所でも明確にプロットできるため、迷わずご案内でき、インバウンドの方にとってはとても安心できるマップになったと思います。
マップの利用イメージは、タビマエで「周遊ドライブ5コース」からどのコースを巡るかを決め、タビナカで「明日はどこに行こうか」などその日の気分で「周遊ドライブ5コース」から派生する「おすすめ20区間」のドライブをする形です。柔軟性を持った多数のコース設定で、周遊を促進できると考えています。
導入後に生まれた効果
- プラチナマップ導入後、どのような効果が出ていますか?
コロナ禍のため、インバウンドの流入は今後となりますが「おすすめ20区間」や観光スポットや飲食施設は各市町の皆様にヒアリングした結果、地元の方しか知らないルートと、ルート上のおすすめスポットが多数紹介されています。近隣にお住まいの方からも「大変役に立っている」とのお言葉を頂いています。
近隣樹民にとっても、穴場情報を含む有益なマップに
佐世保広域12市町にお住まいの方にも近隣にお住まいの方にも「いつもの行動範囲から一足伸ばした近場の観光」といった新しい観光地点を知って頂けるのではないかと期待しています。コロナ禍で注目されるマイクロツーリズムですが、近隣の方でも、まだまだ知らない魅力的なスポットがあると思いますので、ぜひ巡って頂きたいと思っています。
- 今後取り組んでいきたいと考えていることはございますか?
季節の花なイベント情報の配信強化を予定
現時点では登録は100スポット、令和3年度ではプラス50スポットの登録を目指しています。スポットは飲食店や観光施設の他、季節の花、お祭り、イベント等の登録でシーズナルでも楽しめる情報をさらに増やしていく予定です。また、当協会の公式WEBサイト「佐世保小値賀 海風の国」にも別途新規にプラチナマップを作成し、公開予定です。たとえば佐世保バーガーのお店だけを作成なども検討しています。プラチナマップはアイデア次第で自分たちの特徴を切り取って発信できる点が非常に魅力的だと感じており、今後も積極的に活用したいと思っています。
- これまでの取り組みを振り返って感じていることをお教えください。
大変美しく、見ていて旅行者が楽しいマップが出来ました。このドライブマップをきっかけにたくさんの方が佐世保エリアへの来ることを決めてくれるのではないかと期待しています。観光情報を発信するWEBサイトでは、情報が美しいことが一番大事な要素だと感じており、同じ機能でどれだけ秀逸であっても、「心躍るかどうか」が大事だと思います。プラチナマップはその点において期待以上のものでした。
またスタッフの皆様にはレスポンスよく丁寧に、大変良く対応頂きました。現在、他の地方自治体からもプラチナマップ利用について問い合わせを頂いていていますが、導入過程も使い心地も褒めてお伝えしています(笑) 今後ともよろしくお願い致します。
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