エリアの魅力を一目で伝える多言語デジタルマップを世界へ配信!開催中のイベントを表示して周遊推進


官民をつなぎ、東京都港区の観光振興を牽引する港区観光協会様。あたらしい観光のあり方や楽しみ方の提案を通し、港区区民の生活環境をより豊かにする地域づくりへ貢献され、近年はIT投資を積極的に行い、特にインバウンド対策に力を入れています。今回は港区観光協会事務局長 大河内様に、プラチナマップ導入に至った背景やこれまでの効果、今後の展望についてお話を伺いました。

プラチナマップの導入に至った背景

- デジタルマップソリューションの導入背景について、教えていただけますか?

港区内の観光スポットやイベントが一目でどこにあるかをわかりやすく伝えたいという考えを実現したく導入しました。
港区は都内でも有数の観光スポットがあり、そのような場所にはたくさんの方が訪れていただいています。しかし実は港区はとても広く、定番観光スポット周辺はもちろんのこと、区内の様々な場所にも魅力的なスポットがたくさんあります。これらを広く伝えたいという思いがありました。

港区観光協会導入プラチナマップ VISIT MINATO CITY「エリアガイド」
港区観光協会導入プラチナマップ VISIT MINATO CITY「エリアガイド」

また、港区は常に何らかのイベントが開催されている、イベントが多い区です。観光で訪れる方に港区を満喫していただくため、一過性の高いイベントももっと伝えていきたいと考えていました。

- なぜ、プラチナマップをお選び頂けたのでしょうか?

各スポットのテキスト説明とアクセス情報では、エリアの総合的な魅力が伝えられない
各スポットのテキスト説明とアクセス情報では、
エリアの総合的な魅力が伝えられない

まず実現したかったのは、観光スポットがどこにあるか、今イベントがどこで開催されているかがわかるマップが簡単にできたという点です。従来であれば、観光スポットは一つずつのスポットにテキストの説明とGoogle Mapsの位置情報を載せており、イベントは別に配信していました。各詳細の説明ページは必要ですが、それだけだとエリア全体の魅力を伝えることができません。
プラチナマップであれば、すべてのスポットを俯瞰して伝えられるようにでき、「近くにこんなイベントもある」「こんなスポットもある」と土地勘のない方にも魅力をひとまとめにしてたっぷり伝えられると感じました。実際に2度3度と見たくなるマップになり、大変喜んでいます。

また、今の観光事業では多言語化が必須です。港区は六本木などインバウンドに人気の観光スポットも多く、インバウンドのWEBサイトへのアクセスも多くあります。プラチナマップは多言語の機械翻訳に対応していて、アクセスしたユーザーのブラウザに合わせて自然に言語が切替わる点もとても良いと思いました。

- 今回のマップに関する施策はどのようなものだったのでしょうか?

特にリアルタイムで開催されているイベントを伝えたいという思いがあったので、イベントカテゴリーを設け、開催中と開催予定のイベントのみを表示できるよう、期間設定のカスタマイズをしました。

区内の開催中・開催予定のイベントを表示
区内の開催中・開催予定のイベントを表示

たとえばおでかけ中にマップを見て、近くでこの週末だけ開催されているイベントがあるから行ってみようという周遊促進ができます。 また、開催予定の様々なイベントを伝えることで、今後このイベントが開催されるから行ってみようといった動機づけもできるようにしたいと考えました。

加えて、プラチナマップ導入後に追加した施策が2つあります。

おでかけプランが作れる「マイルート」機能を追加開発
おでかけプランが作れる「マイルート」機能を追加開発

一つ目は、自分だけのおでかけコースが作れる「マイルート」機能の追加です。旅行計画(タビマエ)は、訪れる前にエリアの情報や行きたい場所を調べたりと、ユーザーと非常に接点の多いポイントです。そして実際の旅行中(タビナカ)では必ずマップを使います。プラチナマップであれば、タビマエからタビナカまで使える、マップ付き旅行計画ができると考えました。

マイルートは、プラチナマップの中で気になるスポットをつなげるだけで、簡単にルートを作れるようにしました。自分だけの旅行計画としてたくさんの方に使っていただけ、とても便利な機能になったと思います。

港区のナイトスポットを表示する「MINATO FLAG」カテゴリーを設置
港区のナイトスポットを表示する「MINATO FLAG」カテゴリーを設置

二つ目は、MINATO FLAGという港区が認定した、安心して楽しめる港区のナイトスポットのカテゴリーです。
これは、東京都等が推進するナイトタイムエコノミー活性化のため、特に六本木など有数のナイトスポットをPRするための施策です。見せたい切り口でマップ上にスポットを表現できる点もオリジナリティを表現しやすく、とても使い勝手が良かったです。

プラチナマップ導入後に生まれた効果

- プラチナマップ導入後、どのような効果が出ていますか?

まず見た目がとても綺麗で、すっきり整理されてわかりやすいととても評判が良いです。スポット数の多い港区でも、スポットが多いエリアは人気のエリアを中心に集約されるなど、自動的に綺麗なマップができた印象です。

また、データ分析の画面も便利に利用しています。実際にどのスポットが見られているのか、マップを見て「案内を開始」を押した人はどれくらいいるかなど、今まで分析できなかったデータがわかるのでとても重宝しています。

キーワードランキングでは、プラチナマップ上でどんなキーワードが検索されたかがわかりますが、例えばある月に、クルーズやそばなどが多く検索されていることがわかりました。クルーズは、東京湾岸部に属する港区ならではで、クルーズスポットをマップで探したい方がいたと考えられますが、そばは予想外でした。

ダッシュボードで行動データ分析(実際の港区観光協会のデータとは異なります)
ダッシュボードで行動データ分析(実際の港区観光協会のデータとは異なります)

データを見るとsobaとローマ字で検索されている方も見られ、インバウンドの方がそば屋さんに行きたいのだとわかります。これを機にそばのコンテンツを増やすなども検討でき、マップから実際に行きたがっていると分かるデータでコンテンツ改善をできるのはとても良いです。

- 内外からの評価・評判はいかがでしょうか?

港区や観光協会会員からは、港区らしさが伝わってとても良いとお声をいただいています。新規会員の方からはこのマップに載せて欲しいというご要望もいただき、協会の会員増加にも貢献しているのではと思います。

プラチナマップの活用で今後目指していきたいこと

- 今後取り組んでいきたいと考えていることはございますか?

まず、デジタルのオリジナルマップという港区の魅力を伝える一つの力強いツールができました。これを元に関係各所と色々な話ができると思います。たとえばホテルのコンシェルジュやインフォメーションセンターでの周知です。

マップに登録したスポットをそのまま活用できるので、その他様々な施策も実施しやすいと思っています。たとえば、周遊施策としてスタンプラリーも取り入れやすいと思っています。スタンプラリーは紙で実施すると、実施率や周遊促進につながったのかなどの結果が正確にわかりませんが、デジタルマップであれば行動データが拾集できるため、効果も明確に検証でき、施策の改善がしやすいと思います。

港区観光協会 大河内様

また、区内を走っているコミュニティバスをプラチナマップに動態管理連携することも検討しています。バスがプラチナマップ上で見られれば、目的地を見つけた上で、行きたい場所にどうやって行けるか、停留所の付近に何があるか、近くにこんなスポットがあるから降りてみようか、などマップを駆使してさらに行動を広げていただけると思います。バスがマップ上で動く様子は見た目にも可愛らしく、さらに楽しさが伝えられると期待しています。

- これまでの取り組みを振り返って感じていることをお教えください。

プラチナマップは港区観光協会のトップページに貼っていますが、サイト内でも利用していただく方が多く、港区の魅力がたくさん伝えられ、とても満足しています。

東京タワーと桜

今後もマップを一つの武器として、様々に展開していきたいと思っています。今後ともよろしくお願い致します。


VISIT MINATO CITYの情報

VISIT MINATO CITY公式サイト

visit-minato-city.tokyo